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日本三大花火大会とは?各大会の特徴や違いをざっくり解説

おーわ
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花火系散歩屋のおーわ(@mof_mof08)です。

日本には「日本三大◯◯」と称されるものがたくさんありますが、花火界隈においても日本三大花火大会たるものがあります。

日本三大花火大会という言葉自体は耳にしたことがあるけれども、どの大会が該当し、どんな特徴や違いがあるのか気になる方が僕の他に3名ほどいらっしゃるかと思います。

本記事ではそんな日本三大花火大会の概要と、各大会の特徴や違いについてなるべく分かりやすく解説してまいります。

日本三大花火大会とは

2024年3月現在、日本三大花火大会と称されている花火大会は以下の3つとなります。

  • 長岡まつり大花火大会
  • 全国花火競技大会
  • 土浦全国花火競技大会

日本三大花火大会と称されていることもあり、実際に見たことはないけど名前だけは知っているなんて方もおそらく多いんじゃないかなと思います。

以下、各大会の概要と歴史、特徴についてざっくり紹介してまいります。

長岡まつり大花火大会

長岡まつり大花火大会は新潟県長岡市で開催される花火大会で、長岡まつりの一大行事として毎年8月2日〜3日にかけて行われます。

本大会を構成する長岡まつりは8月1日〜3日にかけて行われ、初日にも慰霊の花火として白菊が打ち上げられます。

長岡まつり大花火大会の歴史は古く、1879年(明治12年)に千手町八幡様のお祭りで遊郭関係者が資金を供出しあい、350発の花火を打ち上げたのが起源とされています。

その後、1938年(昭和13年)に太平洋戦争を機に中止に追い込まれますが、1946年(昭和21年)に開催された「長岡復興祭」で花火の打ち上げが復活します。

1951年からは名称が「長岡まつり」となり、今日に至るまで「慰霊」「復興」「感謝」といった長岡の人々の想いを込めた花火が打ち上げ続けられています。

花火の規模は全国でも群を抜いており、ほぼすべてのプログラムで10号玉(尺玉)以上の花火が披露されるのが特徴として挙げられます。

天地人花火
復興祈願花火フェニックス
正三尺玉+ナイアガラ大瀑布

それゆえに「火薬消費量日本一」とされています。

長岡市民の想いが募った超スケールの花火に圧倒されることでしょう。

なお、日本三大花火大会では唯一の純粋な花火大会となっています。(後述する2つの大会は花火競技大会)

全国花火競技大会

全国花火競技大会は秋田県大仙市で開催される花火競技大会で、例年8月最終土曜日に開催されます。

8月第4週の土曜日開催ではありません。(最終土曜日が第5週になる場合もあります)

「大曲の花火」の名で広く知られている大会で、1910年(明治43年)に諏訪神社の祭典の余興として開催された「奥羽六県煙火共進会」に始まり、今日に至るまで100年以上続く歴史ある花火となっています。

メインとなる花火競技では昼花火(5号玉5発)と夜花火(10号玉2発、創造花火)を通じて全国から選ばれた28の花火業者によってその技が競い合われ、最も優秀な成績を収めた者には内閣総理大臣賞が授与されるなど、花火競技大会の最高峰として現在に至ります。

花火競技(10号玉 芯入割物の部)
花火競技(10号玉 自由玉の部)
花火競技(創造花火の部)

さらに花火競技の合間に繰り広げられるワイドスターマイン「大会提供花火」も圧巻の一言!

日本最高峰の煙火店さんが繰り出す至極の花火作品に酔いしれることでしょう。

ちなみに大曲の花火は夏だけでなく春と秋にも開催されるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。(※秋の章の解説記事は後日公開予定)

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土浦全国花火競技大会

土浦全国花火競技大会は茨城県土浦市で開催される花火競技大会で、例年11月第一土曜日に開催されます。

本大会も歴史が古く、1925年(大正14年)に同市内にある神龍寺の住職が航空隊殉職者の慰霊、ならびに関東大震災後の不況で疲弊した土浦の経済を活性化するという趣旨で私財を投じ、霞ヶ浦湖畔で花火大会を開催したのが始まりとなっています。

第二次世界大戦による中断を経て、第14回大会からは全国花火競技大会として復活を果たします。(第61回大会より現在の名称に変更)

当初は10号玉(尺玉)を中心とした競技が行われてきましたが、第28回大会(昭和34年)からは「速射連発の部」(現在の「スターマインの部」の前身)が新たに設置されます。

花火競技(スターマインの部)

今でこそスターマインは全国各地の花火大会で多く見られますが、当時はまだ仕掛け花火の裏打ちといったいわば脇役的な存在に留まっていました。

そんなスターマイン黎明期にいち早く競技大会の一部門として独立させたこともあり、土浦全国花火競技大会はスターマインの日本一を決める花火競技大会としての地位を確立し現在に至ります。

3つの花火競技(10号玉の部、創造花火の部、スターマインの部)の他、競技の合間にはワイドスターマイン「土浦花火づくし」が繰り広げられます。

大会提供ワイドスターマイン「土浦花火づくし」

土浦花火づくしは茨城県内に拠点を構える三つの煙火店(山﨑煙火製造所、野村花火工業、丸玉屋小勝煙火店)さんが3大会ごとに持ち回りで打ち上げを担当しているようです。

全国各地の煙火店さんが創り出すスペシャルな花火作品は一見の価値ありです。

江戸時代における日本三大花火大会

旧日本三大花火「市川の花火」の後継にあたる神明の花火

現代の日本三大花火大会は上記で紹介した3大会ですが、江戸時代における日本三大花火大会は以下3大会だったそうです。

呼称継承する花火大会
水戸の花火(不明)
市川の花火神明の花火
吉田の花火豊橋祇園祭

このうち、神明の花火と豊橋祇園祭については現在においても定期的に開催されています。

水戸においても水戸黄門まつり 水戸偕楽園花火大会が開催されていますが、当時の花火大会を継承するものなのかは不明です。

まとめ

本記事では日本三大花火大会について、各大会の概要と特徴について紹介してまいりました。

現在の日本三大花火大会はいわゆる二代目にあたり、以下の3大会が該当します。

  • 長岡まつり大花火大会
  • 全国花火競技大会(大曲の花火)
  • 土浦全国花火競技大会

いずれの大会も非常に歴史が深いのが特徴で、現在に至るまで非常に素晴らしい花火を繰り広げ続けています。

日本三大花火大会について気になっている方の参考になれば嬉しいところです。

最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m

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おーわ
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花火系散歩屋
花火系散歩屋。関東地方を中心に年間20〜50回の花火を観覧・撮影しながら、各種メディア(SNS、ブログ)を通じて花火の様子をお届けしています。
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